もう長寿の島ではない?「おじー・おばー(高齢者)」と「わらばー(子供)」の今。介護と保育のリアルな事情

長寿の島沖縄はもう昔の話?
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ハイサイ!みなさん、こんにちは。 沖縄といえば「青い海」「リゾート」「長寿の島」というイメージが強いですよね。でも、実際にここで暮らしていると、ニュースではあまり流れない生活の悩みも見えてきます。

特に今、沖縄県民が頭を抱えているのが「高齢者の介護」と「子供の保育」の問題です。

今日は、沖縄の「おじー・おばー(お年寄り)」と「わらばー(子供)」を取り巻く環境が、昔と今でどう変わったのか。統計データも少し交えながら、私の実体験も含めてお話ししようと思います。


目次

1. 「長寿の島」の神話と現実

かつて沖縄は、世界に誇る「長寿県」でした。「おじーもおばーも、100歳までカジマヤー(風車)を持ってお祝い!」というのが当たり前の光景でしたよね。

長寿の島「沖縄」

男女平均寿命ランキングの急落

しかし、みなさんは知っていますか? かつて平均寿命で男女ともに全国1位を誇っていた沖縄ですが、2020年の調査では男女ともにランキングを大きく下げてしまい、ここ最近の順位は男性が「43位」、女性が「16位」となってしまい、今では長寿の島「沖縄」をいうイメージは残っていません。(現在はさらに順位が変動しています)。

女性は依然として長寿ですが、男性の順位低下や、肥満率の高さなどが問題視されています。

歩かない島、沖縄。私も含めてもっと沖縄県民は車に頼らず、歩く習慣を取り入れる必要がありますね。

順位男性 (平均寿命)女性 (平均寿命)
1位滋賀県 (82.73)岡山県 (88.29)
2位長野県 (82.68)滋賀県 (88.26)
3位奈良県 (82.40)京都府 (88.25)
・・・
16位福岡県 (82.12)沖縄県 (87.44)
・・・
43位沖縄県 (80.27)栃木県 (87.16)
・・・
全国平均81.4987.57

出典:厚生労働省「令和2年都道府県別生命表」
※公的な統計では「男女計」の順位は算出されていないため、男女別で記載しています。

「健康寿命」の問題

長生きすることは素晴らしいですが、今問題になっているのは「健康寿命(介護なしで元気に過ごせる期間)」です。 沖縄県は、平均寿命と健康寿命の差が広がっており、「長生きだけど、介護が必要な期間が長い」という高齢者が増えています。

【筆者のひとりごと】 私が子供の頃は、近所のおじーやおばーが縁側に座って、道ゆく子供たちに声をかけてくれるのが日常でした。部落の公民館でも団体でゲートボールをしていたり、とても活発で元気なイメージがあったことを覚えています。でも最近は、デイサービスの送迎車が住宅街を行き交う姿のほうが多く見られ、「地域の目」で見守るというより、「プロの手」が必要な状況が増えているんだな、と肌で感じます。


2. 日本一の出生率と、待機児童の壁

次に、子供たちの話です。 沖縄県の明るいニュースといえば、なんといっても「合計特殊出生率が全国トップ」であること! 沖縄の人は子供が大好き。昔から兄弟が多い家庭も珍しくありません。

順位都道府県合計特殊出生率 (2022年)
1位沖縄県 🌺1.60
2位宮崎県1.55
3位長崎県1.51
・・・
全国平均1.26
・・・
47位東京都1.04

出典:厚生労働省「人口動態統計(令和4年)」

なかなか減らない「待機児童」

しかし、たくさん生まれるからこそ、預ける場所が足りないという問題が長年続いてきました。 数年前まで、沖縄県(特に那覇市や南部地域)は、待機児童数が全国ワーストレベルでした。

昔の統計を見てみると、2015年〜2017年頃は本当に深刻で、何千人もの子供たちが保育園に入れない状況でした。

【筆者のひとりごと】 私も二人の子供の父親をしていますので長男の保育園を探す際にとても苦労しました。周りの先輩たちの話を聞き、子供が一歳になるまえに保育園に預けるようにして何とか見つけることができました。1歳クラスになると競争率が高く、なかなか預かってもらえない現像がありましたね。

最近の変化は?

ここ数年、自治体が必死に保育園を増やしたおかげで、数字上の待機児童は劇的に減っています。那覇市などが「待機児童ゼロ達成」を発表することもありました。

でも、安心はできません。ここには「隠れ待機児童」の問題があるからです。 「希望する園に入れないから育休を延長した」「兄弟別々の園なら空いているけど、通えないから辞退した」というケースは、待機児童の数字に含まれないことがあります。

【筆者のひとりごと】 私も地元の友人も、保育園探し(保活)には本当に苦労しました。「第5希望まで出したのに全部落ちた…」と泣きそうな顔で相談しあったこともあります。 結局、認可外保育園に高い保育料を払って預け、パート代のほとんどが保育料に消えるという時期を経験している方も多くいたり。「子供は宝」と言うけれど、育てる環境はまだまだ厳しいのが現実です。


3. 介護と保育、共通する悩み

なぜ、沖縄でこの2つの問題が根深いのでしょうか。 実は、共通する原因があります。

  • 働き手の不足と賃金問題 :介護士さんも保育士さんも、仕事はハードで責任重大なのに、沖縄県の平均賃金は全国的に見ても低い水準です。そのため、資格を持っていても現場を離れてしまう人が多いのです。
  • 「ゆいまーる」の変化 :昔は、親戚や近所で助け合うゆいまーる(助け合い)の精神で、お年寄りの世話も子育てもなんとかなっていました。しかし、今は沖縄でも核家族化が進み、共働きが当たり前。近所の人とのかかわりもとてもすくなくなってしまい、家族の問題を家族だけで支えるのには限界がきています。

4. これからの沖縄に期待したいこと

暗い話ばかりではありません。 最近では、介護施設と保育園が一緒になった「幼老複合施設」のような新しい取り組みも増えています。子供たちがお年寄りにパワーを与え、お年寄りが子供たちを見守る。現代版の「ゆいまーる」の形かもしれません。

沖縄のゆいまーるの精神

まとめ

  • かつての「長寿日本一」から、「介護が必要な高齢者の増加」へ変化している。
  • 出生率は高いが、保育園不足や「隠れ待機児童」の問題はまだ続いている。
  • 解決のカギは、現場で働く人たちの待遇改善と、新しい形の助け合い

沖縄の青い海も素敵ですが、そこで暮らす「人」の幸せが守られてこそ、本当の楽園だと思います。 おじー、おばー、そして未来の沖縄をつくるわらばー(子供)たちが、笑顔で過ごせる社会になりますように。

最後まで読んでくれて、ニフェーデービル(ありがとうございました)!

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